カフェ大国韓国の実情【韓国】
韓国へ訪れたことのある方であれば、もうすでにお気付きかもしれませんが、韓国には実に多くのカフェが存在します。街中のお店の3軒に1軒はカフェなのでは?と思ってしまうほどに、たくさんあるのに、そのほぼすべてにお客さんが溢れているのが印象的です。
私も日本で暮らしていた頃は、カフェでアルバイトをしていて、その存在はとても身近なものでした。しかし、韓国にきてふと周りを見れば、カフェカフェカフェ・・・日本の“喫茶店”のようなものはほとんどなく、洗練された現代的でオシャレなカフェたちが街を埋め尽くしているのです。
「韓国人はコーヒーが大好き!」というのは聞いたことがありましたが、よくよく見ていると、単純にコーヒーだけを楽しむ人の姿は少なく、全体の半数以上がノートパソコンやタブレットを持ち込んで仕事や勉強に打ち込んでいるのが特徴的です。もはやカフェは“ちょっとひとやすみ”のための場ではなくなっています。
友だちとおしゃべりを楽しみたい時でも、隣の席の人が真剣に仕事をしていると、なんだか気をつかってしまったり、カフェそのものが、まるで図書館のように静まりかえっていることもあります。
韓国のカフェといえば、コンセントの利用が自由(パソコンの使用や携帯電話の充電が可能)であること、そしてWi-Fi(無線インターネット)が使い放題というのが今や基本中の基本。“カフェ通い”の達人たちは、どこのインターネットが強くて、どこどこにはコンセントがたくさんある!というのを把握しているので、もちろんそんなお店は「人気店」となるわけです。
気になるのは「コーヒー1杯で1日じゅう席を占領されてはお店の回転率に響くのでは?」また、「相当な電気代がかかってそう・・・」ということ。
多くのカフェでは数人でテーブルを何時間も占領していて、しかも全員がドリンクの注文をしなくても特に店員さんから注意をされることがなく、ごくたまに「お一人様1つ以上は必ず注文してください」という張り紙がされているお店がある程度です。夏はガンガンに効いた冷房のもとで、冬は暖かく、むしろ自宅よりも快適な環境で人々が利用しているように思います。
韓国ドラマなどを見ていても、カフェが舞台となっている場合が多く、それが大手カフェチェーンの場合であれば、ドラマに出演していた俳優さんたちを広告塔として起用し、あらたな「韓流スポット」にもなるので、外国人ウケするのも理解ができますね。
仕事や勉強をするならカフェ、待ち合わせもカフェ、やることがなくてもなんとなくカフェ。
韓国はたしかに日本に比べると食事代が安いのですが、カフェの値段は日本よりもはるかに高い場合があります。韓国に留学中の学生たちが「節約しないとな・・・」と思う時は、たいがいカフェの利用頻度を減らせば節約になります。
今や、もっとも韓国らしさを体験できるのは他のどこでもない「カフェ」なのかもしれませんね。