韓国の観光地の金箔宴 KUM BAK YEON(クムバクヨン)

金箔宴 KUM BAK YEON  (クムバクヨン/금박연)
韓国の伝統工芸品、金箔の歴史に迫る。
金箔宴 入り口の様子
<金箔宴 入り口の様子>
韓国の伝統工芸「金箔」に出会う
韓国の伝統的な家屋、韓屋(ハノク)が現存する街として名高い、ソウル・北村韓屋村(プクチョンハノクマウル)。連日たくさんの外国人旅行客が訪れるこの北村の一角に、今回ワウソウルがご紹介する「金箔宴(クムバクヨン)」があります。古代より金は、「永遠不変・美・権威」の象徴として人々から愛されてきました。それは日本においても同様で、歴史的建造物や家財道具の一部にも金箔(きんぱく)が使用されている様子を伺うことができます。日本、中国、一部の西洋諸国でも歴史の深い金箔工芸ですが、韓国伝統の金箔工芸はこれらとは少々異なる技術を現代まで伝えてきたといいます。
北村韓屋村に立ち並ぶ、韓屋の間を奥へ奥へと進んでいったところにひっそりと「金箔宴」が建っています。都会の中心であることを忘れさせてくれるほど、静かで穏やかな時間が流れるこの場所へ「金箔宴」は移転してきたばかりです。まだ少し新しい香りがしつつも、伝統的な韓屋のスタイルを守っている施設のなかに立っていると、まるでドラマのワンシーンのようで、さっそく興味と期待が膨らみます。




金德煥先生ご夫婦
<金德煥先生ご夫婦>
金德煥先生
<金德煥先生>
伝統を受け継ぐ、家族の絆
「金箔宴」のはじまりは1850年頃、朝鮮王朝第25代王「哲宗(チョルジョン)」の時代までさかのぼります。初代金完享(キム・ワンヒョン)に始まり、4代目金德煥(キム・ドクファン)夫妻、5代目金基昊(キム・キホ)夫妻まで受け継がれてきました。金德煥先生は高齢にも関わらず現在でも時々「金箔宴」を訪れては、愛用の作業台で作品の製作を行っていらっしゃるといいます。機械などは一切使用しない、手作業のみで行う変わらぬ技術を次の世代に受け継ごうとされている真っ最中です。
作業工程の展示や本による紹介、金德煥先生愛用の作業台も目にすることができます。
作業工程の展示
<作業工程の展示 >
本による紹介
<本による紹介 >
金德煥先生の作業台
<金德煥先生の作業台 >
貴重な作業道具から実物の展示品まで
施設内では、これまで実際に金箔工芸に使用されてきたさまざまな作業道具や、実物の作品が展示されています。もちろん手で触れることは禁じられていますが、間近で見ることによって、その歴史を強く感じることができます。韓国伝統の金箔工芸は、他の国のそれとは異なり、建造物のみならず生地や衣服にもほどこされてきたという点が最大の特徴です。ここでは、シルクなどの繊細な生地に手彫りの木型を当て、ひとつひとつ丁寧に金箔があしらわれてきた様子が紹介されています。
手彫りの木型
<手彫りの木型 >
彫刻刀の展示
<彫刻刀の展示 >
他国に類をみない金箔衣装
前述したように、韓国以外の国においての金箔工芸とは建築の内外装にほどこされるものだと考えられてきました。そのため、諸外国から見た場合、朝鮮王室で適用されてきた金箔衣装は非常に珍しいものなのだといいます。朝鮮時代の金箔衣装は、単に金の美しさを表現するだけではなく、身につけた人物の身分や権威、国家繁栄などの願いをも表したといいます。「金箔宴」で、もっとも煌びやかに展示されている「緑圓衫(ノグォンサム)」という作品は、4代目金徳煥先生と5代目金基昊先生による合作で、公主のための大禮服(テレボク:礼服)だといいます。図柄には、韓国で子孫繁栄を意味する童子、葡萄・ザクロなどがほどこされています。
緑圓衫(ノグォンサム)
<緑圓衫(ノグォンサム) >
子孫繁栄を願う図柄
<子孫繁栄を願う図柄 >









誰でも簡単!金箔工芸を体験してみよう!
「金箔宴」では、金箔工芸を実際に体験することが可能です。

体験内容
・金箔文様カード作り:イミテーションゴールド10,000ウォン
            ピュアゴールド40,000ウォン
・金箔しおり作り:イミテーションゴールド15,000ウォン
          ピュアゴールド50,000ウォン
・金箔リボン作り:イミテーションゴールド15,000ウォン
          ピュアゴールド50,000ウォン
・金箔ポーチ作り:イミテーションゴールド20,000ウォン
          ピュアゴールド60,000ウォン

※月・火・水・木・土曜日のみの実施。金曜日は「北村伝統工芸体験館」で実施。
糊を練ります。
<糊を練ります。 >
好きな木型を選びます。
<好きな木型を選びます。 >
木型に糊付けします。
<木型に糊付けします。 >
まずは練習から。
<まずは練習から。 >
生地に金箔を貼ります。
<生地に金箔を貼ります。 >
指先で形を整えます。
<指先で形を整えます。 >
綿で余分な金箔を<br>ふき取ります。
<綿で余分な金箔を
ふき取ります。 >
竹串で細かい部分を<br>整えます。
<竹串で細かい部分を
整えます。 >
今回ワウソウルスタッフは、金箔しおり作りを体験しました。色とりどりのしおりのなかから好きな色を選択し、練習時と同じ要領で金箔を貼っていきます。難しいところは先生におまかせしてOK!自分だけのオリジナル金箔グッズは、韓国旅行の記念にもなります。おみやげにもひとつ、いかがでしょうか?
同じ要領で<br>金箔を貼ります。
<同じ要領で
金箔を貼ります。 >
丁寧に仕上げます。
<丁寧に仕上げます。 >
先生に<br>おまかせしています。
<先生に
おまかせしています。 >
完成後、袋に入れて<br>持ち帰ります。
<完成後、袋に入れて
持ち帰ります。 >
美しいものに触れる場所「金箔宴」
「金箔」と聞くと、日本では京都の金閣寺や日本酒に入っている金粉などを思い浮かべる方が多いことでしょう。しかし、ここ韓国においての金箔にも古い歴史があり、その美しさと技術が現代まで伝わってきたという背景を「金箔宴」を訪れることによって知ることができます。コーディネーターの方が、日本語も交えて丁寧に案内をしてくれるのもポイントです。北村韓屋村にお越しの際はぜひ「金箔宴」に立ち寄って、韓国の歴史に触れてみてください。



金箔宴 KUM BAK YEONの詳細情報
店舗名 金箔宴 KUM BAK YEON  (クムバクヨン/금박연)
観光エリア 三清洞・北村
住所 서울특별시 종로구 북촌로 12길 24-12
ソウル特別市 鍾路区 北村路12ギル 24-12
地図を見る
アクセス ・ソウル地下鉄3号線 安国駅(アングクニョク、안국역、Anguk) 2番出口 徒歩11分
 -2番出口を出て、進行方向に約530m直進します。右手に「宮中餅菓研究院」が見えたら、その角を右に進入していきます。「東琳メドゥプ博物館」が見えたらその左の道をさらに進んでいきます。約150m進んだところに「金箔宴」の看板等が見え始めます。
電話
02-730-2067(+82-2-730-2067)
ホームページ http://www.kumbakyeon.com
営業時間 月~金曜日:10:00~17:00
土曜日:10:00~15:00
定休日 毎週日曜日
クレジットカード ウォンのみ
言語対応 簡単な日本語・英語・中国語可
入場料 1,000ウォン
(体験費用は別途かかります。)
備考 金箔工芸体験は、月・火・水・木・土曜日のみこちらで行われ、金曜日は「北村伝統工芸体験館」で行われます。
記事公開日 2013-08-26  最終更新日 2013-08-26
※上記の観光地情報は予告なく変更される場合があります。




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